生前に相続の対策をするメリットは?効果はどれくらい?

相続生前対策

福岡で相続税専門の税理士事務所を経営しております、市丸 雄二郎と申します。

今回は、相続の生前にできる対策について説明していきたいと思います。

相続の生前対策をするメリットは、① 節税ができる、② 納得感のある遺産分割ができる、ことです。

① 節税ができる

代表的な対策である、生前贈与を例に挙げてみます。

以下のケースの場合、相続財産を2,310万円減らすことができます。

  • 相続人はお母さまと、自分を含めた子供たち3人(相続人は計4人)
  • お父さまの相続財産は10,000万円(1億円)となる想定
  • 子供たち3人に10年間、毎年110万円ずつ生前贈与(一人当たり年間110万円までは贈与税がかからない)

相続財産の減少額 110万円 × 3人 × 7年 = 2,310万円(10,000万円 – 2,310万円 = 7,690万円が相続財産、基礎控除額5,400万円を差し引いた2,290万円が課税対象)

※相続や遺言で財産を取得した方は、亡くなる前3年以内に受けた贈与については相続財産に足し戻して計算する、というルールがあります。10年間生前贈与を実行しても、節税効果があるのは亡くなる前3年間を省いた7年分のみになります。

上記のように、生前から事前に対策することで相続税を少なくすることが可能です。

② 納得感のある遺産分割ができる

事前にどんな相続財産があるか把握し、分割方針(誰がどんな割合で相続するか)を合意しておくことで、実際に相続が発生した際に慌てなくて済みます。
また、相続税の申告はお亡くなりになられてから10ヶ月以内にする必要があります。10ヶ月というと時間があるように思えますが、忌明け(四十九日後)しばらくしてから着手されるケースが多く、書類の収集などに手間と時間を要するので、思いのほかゆっくり遺産の分割協議をしている時間はありません
この点、生前に相続の検討に着手すれば、どのように遺産を分けるかを余裕を持って家族で話し合い、全員が納得できる結論を導ける可能性が高まります。

一方、生前対策で難しい(デメリット)のは、① 一定の時間がかかる、② 被相続人(将来お亡くなりになられる方)への説明が難しい、点です。

① 一定の時間がかかる

効果的な相続対策には、ある程度の時間を要します
例えば、生前贈与について、贈与税がかからないのは一人あたり年間110万円までなので、非課税枠の範囲内でまとまった相続財産を移転しようとすると、10年単位で対策期間を考える必要があります。
※ なお場合によっては、贈与税を払ったとしても非課税枠を超えて贈与した方が総合的に有利になるケースもあります。相続(税)と贈与(税)のどっち(どのような組み合わせ)が得かは、ケースバイケースなので適切なシミュレーションが必要です。

② 被相続人(将来お亡くなりになられる方)への説明が難しい

生前に相続(自分が亡くなった時)の話をすることにネガティブなイメージを持たれる方もいらっしゃいます。
なので、事前に対策することの大切さ本人の意思を最大限に活かすための準備であることを、丁寧にご説明して、生前対策への理解を得ることが必要でしょう。

まとめ:生前対策は、節税や円滑な遺産分割に効果的!

生前対策にはどんなものがある?具体的な事例を紹介!

生前対策方法

相続の事前対策について、① 遺言、② 生前贈与、③ 相続財産の組み換え、などが考えられます。

① 遺言

被相続人(将来お亡くなりになられる方)が、どのように自身の財産を相続させたいかを明らかにするためのものです。確実性を担保するために、第三者である公証人を介し、役場に保管される、公正証書遺言がオススメです。

② 生前贈与

相続税は累進課税で、お亡くなりになられた時に多額の財産を相続すると、税率も高くなってしまいます。これを、生前に少しずつ財産を贈与(移転)することで、お亡くなりになられた時点の財産を減らし、相続税を節税することが可能です。
ただし、年間110万円を超える贈与には贈与税がかかり、贈与税率は相続税率よりも高く設定されています。
贈与する期間・金額などを念密にシミュレーションしたうえで、総合的に検討しないと逆に損する場合がありますので、注意が必要です。

③ 相続財産の組み換え

例えば、預金などの金融資産は、時価がそのまま相続財産の評価額となりますが、不動産については用途などによって相続財産額を低く評価できることがあります。これを活用し、予め相続財産を金融資産から不動産に組み換えることにより、節税ができる場合があります。

まとめ:生前対策は、① 遺言、② 生前贈与、③ 相続財産の組み換え、など。

生前対策はプロに相談しながら行った方がいい

生前贈与相談

今までご説明した生前対策には、制度(税金や手続き)に対する知識と、客観的な見積もり(シミュレーション)が不可欠です。制度の改正もよくありますし、過去の経験や比較できる他の事例もなく、自分で有効な生前対策を行うことは簡単ではありません。
その点、生前対策に強い専門家に相談できれば、効果的な生前対策のアドバイスをもらうことができます

相続を専門に扱っている税理士は、生前対策にも実績があることが多いので、生前対策の必要性を感じている方は一度相談してみてもいいかもしれません
弊社も生前対策を得意としており、初回は無料相談を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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まとめ:生前対策は、制度の深い理解と、客観的なシミュレーションが必要!